通院や外出の移動に困って調べ始めると、「介護タクシー」「介護保険タクシー」「福祉タクシー」と似た言葉が次々に出てきて、何がどう違うのか分からなくなります。まず、いちばん大事なことからお伝えします。
「介護タクシー」は、法律で決められた正式な名称ではありません。高齢の方や体の不自由な方の移動を支えるタクシーを、日常会話でまとめて呼ぶときの言葉です。
そのため、同じ「介護タクシー」という看板でも、中身は事業所によって少しずつ違います。介護保険が使える利用の仕方もあれば、全額自費の利用もあり、「福祉タクシー」という似た呼び方まで混ざって、利用する側から見ると非常に分かりにくい状態になっています。
実体を理解する鍵は、介護タクシーと呼ばれるものが2つの制度の組み合わせでできていると知ることです。
- 運送の枠組み:道路運送法にもとづく運送事業の許可(誰を、どういう仕組みで運べるか)
- 介助の枠組み:介護保険の「通院等乗降介助」など(乗り降りの介助に保険が使えるか)
どちらの枠組みも、名前は難しそうですが、利用者として知っておくべきことは多くありません。この記事では、この2つの枠組みを利用者目線でやさしくほどきながら、「介護保険タクシー」「自費の介護タクシー」「福祉タクシー」の3つの呼び方の違いと、自分に合う使い方の見極め方を順番に説明します。

