メインコンテンツにスキップ
介護たくしーさーち
介助内容

二人体制の介助が必要なときの確認ポイント

Published
作成日:
Updated
最終更新日:

一人体制の介助では難しい移乗や移動があるとき、二人体制での対応を依頼する際に確認しておきたい判断の目安や料金・体制の考え方、依頼前の伝え方のコツを具体例とともに詳しく整理しました。

01二人体制の介助が必要になる場面

介護タクシーの多くは、ドライバー一人が運転と介助を兼ねる体制、あるいはドライバーと介助スタッフの二人体制のいずれかで運行しています。通常の乗降介助であれば一人体制でも対応できることが多いですが、利用者の体格や身体状況によっては、二人がかりでの介助が必要になる場面があります。

具体的には、自力で立位を保てず全体重を預ける必要がある方、体格が大きく一人では支えきれない方、階段の昇降を伴う方、車椅子ごとの持ち上げが必要な方などが、二人体制の介助を検討すべき典型的なケースです。階段を伴う場合の詳しい内容は階段介助を扱った別記事、乗降時の基本的な介助範囲については乗降介助を扱った別記事で解説していますので、あわせて確認してください。

本記事では、二人体制が必要かどうかの判断の目安と、依頼する際に押さえておきたいポイントを整理します。無理な一人体制での介助は、利用者だけでなくスタッフの怪我にもつながりかねないため、必要な場面では迷わず二人体制を検討することが大切です。

家族の中には、「二人分の費用がかかるかもしれない」という理由で、必要な場面でも一人体制での対応を無理にお願いしてしまうケースもあります。しかし、無理な介助は転倒や落下といった重大な事故につながるおそれがあり、結果的に大きな負担につながりかねません。必要性を正しく判断し、適切な体制を選ぶことが、長い目で見て安心につながります。

また、二人体制が必要な状況は、外出時だけに限った話ではありません。普段の在宅介護の中でも、入浴介助やベッドからの起き上がりなど、複数の場面で二人体制が求められている方は少なくありません。外出時の介助体制を考える際は、こうした日常のケア全体との整合性も意識しておくと、より実情に合った判断がしやすくなります。日頃から二人体制に慣れている方であれば、外出時も同様の体制を組むことで、安心感を保ちやすくなるでしょう。

02二人体制が必要かどうかの判断の目安

下の図は、二人体制の介助が必要になりやすいケースの目安をまとめたものです(二人体制の判断目安)。二人体制が必要かどうかを判断する目安として、まず「立位が保てるか」が挙げられます。手すりや支えがあれば数秒立っていられる方であれば一人体制でも対応できることがありますが、立位の保持がまったくできず、体重の大部分を預ける必要がある方の移乗には、二人以上のスタッフが必要になることが一般的です。

次に、体格も重要な要素です。体重が重い、あるいは身長が高く体格が大きい方の場合、一人のスタッフでは安全に支えきれないことがあります。とくに車椅子からベッドや座席への移乗では、急に体重がかかる瞬間があるため、余裕を持った人数での対応が望ましいとされています。

さらに、認知症などにより急な動きが予測しにくい方の場合も、一人だけでは予期せぬ動きに対応しきれないことがあり、二人体制の方が安全性が高まります。これらの目安はあくまで一般的な考え方であり、最終的な判断は、実際に日頃介助をしているケアマネジャーや訪問介護のスタッフの見立てを踏まえて、事業所と相談しながら決めるのが確実です。

体調は日によって変動することもあるため、「普段は一人体制で足りているが、疲れているときや体調が優れないときは支えが必要になる」といった変動がある場合は、その旨も伝えておくと、当日の状態に応じて柔軟に対応してもらいやすくなります。固定的に判断するのではなく、幅を持たせて考えることが実情に合った対応につながります。

03二人体制を依頼する際の伝え方

二人体制での介助を依頼する際は、なぜ二人体制が必要なのかを具体的に伝えることが重要です。「立位がまったく保てない」「体重が◯◯キロ程度ある」「急に体が傾くことがある」など、状態を具体的に説明すると、事業所側も必要な人数や介助方法を正確に判断しやすくなります。曖昧な表現だけで伝えてしまうと、事業所側が実際の負担を過小評価してしまい、当日になって対応が難しいと判断されることもあるため、できるだけ具体的な言葉を選ぶことが大切です。逆に、実際よりも重い状態として伝えてしまうと、必要以上に大がかりな体制が組まれ、結果として費用がかさんでしまうこともあるため、正確に伝えることが双方にとって望ましい結果につながります。

また、普段の介護でどのように二人体制の介助を行っているか(どちらが上半身を支え、どちらが下半身を支えるかなど)を伝えておくと、介護タクシーのスタッフも同じ方法で対応しやすくなります。介助方法が普段と異なると、かえって負担が増えたり、事故のリスクが高まったりすることがあるため、可能な限り普段の方法を共有することをおすすめします。

初めて依頼する場合は、電話やメールでのやり取りだけでなく、可能であれば事前に対面で状態を確認してもらう機会を設けると、より正確な体制を組んでもらいやすくなります。

伝える情報は、口頭だけでなく簡単なメモにまとめておくと、予約の電話をかける家族が変わっても同じ内容を正確に伝えられます。「立位保持:不可」「体重目安:◯◯kg程度」「移乗方法:二人でスライドボード使用」といった箇条書きにしておくと、事業所側も短時間で状況を把握しやすくなります。このメモは、通院先の医療機関や新しく関わるケアマネジャーへの引き継ぎにも活用できるため、一度作成しておくと長く役立ちます。定期的に見直して最新の状態に更新しておくことも忘れないようにし、古い情報のまま伝わることがないよう十分に注意しましょう。

04すべての事業所が対応できるわけではない

二人体制での介助は、すべての介護タクシー事業所が提供できるサービスではありません。ドライバー一人で運行している事業所では、そもそも二人目のスタッフを手配できないことがあります。また、二人体制に対応している事業所であっても、当日の予約状況によってはスタッフの確保が難しい場合もあります。

このため、二人体制が必要だとわかっている場合は、できるだけ早めに事業所に相談し、対応可能かどうかを確認しておくことが重要です。定期的な利用が見込まれる場合は、あらかじめ二人体制での対応を前提とした契約や予約の仕組みを事業所と相談しておくと、毎回の手配がスムーズになります。

二人体制に対応する事業所が見つからない場合、家族が同乗して一人分の介助を担う、あるいは訪問介護のホームヘルパーに同乗してもらうといった代替策も検討できます。ケアマネジャーに相談すると、地域で二人体制に対応している事業所の情報を教えてもらえることもあります。

地域によっては、二人体制に対応できる事業所自体が少なく、予約が取りにくいこともあります。とくに都市部から離れた地域では選択肢が限られやすいため、定期的な通院などが見込まれる場合は、早い段階から複数の候補を探しておくと安心です。

二人体制に対応できる事業所を探す際は、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に問い合わせる方法のほか、同じような状況の家族が集まる患者会や介護者同士のコミュニティで情報交換をするのも有効です。実際に利用した人の感想は、電話での問い合わせだけではわからない具体的な対応の様子を知る手がかりになります。焦って一社だけに絞らず、複数の候補を比較しながら、自分たちの状況に合った事業所を見つけていく姿勢が大切です。

05料金面で確認しておきたいこと

二人体制での介助は、一人体制と比べてスタッフの人件費がかかるため、料金体系が異なる場合があります。具体的な金額は事業所ごとに異なるため本記事では触れませんが、二人体制を依頼する際は、追加費用が発生するかどうか、発生する場合はどのような計算になるのかを、依頼前に必ず確認しておく必要があります。

また、介護保険が適用される通院等乗降介助を利用している場合でも、介護保険が対象とするのは介助部分のみであり、運賃や二人体制に伴う追加費用については、自費負担となるのが一般的です。この点も含めて、料金の内訳を事業所に確認しておくと、後から想定外の請求に戸惑うことを防げます。

家族が一人分の介助を担うことで、二人体制の費用を抑えられる場合もあります。ただし、家族が同乗して介助を担う場合は、事故時の責任の所在や、家族自身の負担についても考慮したうえで、無理のない範囲で判断することが大切です。

料金の内訳を確認する際は、二人体制に伴う追加費用が「毎回固定なのか」「利用時間や距離に応じて変わるのか」といった計算方法もあわせて聞いておくと、想定していた予算との差異に気づきやすくなります。継続的な利用を考えている場合は、月あたりのおおよその負担感をシミュレーションしておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

自治体によっては、通院にかかる交通費の一部を助成する制度や、障害福祉サービスの中で移動支援に関する給付を設けている場合があります。こうした制度の対象になるかどうかは個々の状況によって異なるため、詳細は自治体の窓口やケアマネジャーに確認し、正確な情報を得たうえで検討してください。二人体制の費用負担が大きいと感じる場合は、こうした公的な支援の活用も選択肢のひとつになります。

06安全に配慮した二人体制の介助

二人体制での介助は、単に人数を増やせば安全になるというわけではなく、二人の連携がとれていることが重要です。声をかけ合いながらタイミングを合わせて支える、どちらが主導して指示を出すかをあらかじめ決めておくといった連携が、安全な介助には欠かせません。

利用者の側も、急かされている感覚があると体に力が入り、かえって介助が難しくなることがあります。落ち着いた雰囲気の中で、声をかけながらゆっくり進めてくれる事業所かどうかも、選ぶ際のひとつの目安になります。初めて利用する際は、実際の介助の様子を見て、安心して任せられるかどうかを確認するとよいでしょう。

また、狭い場所での二人体制の介助は、スタッフ同士の動線が重なりやすく、かえって介助が難しくなることもあります。玄関や車内など、実際に介助を行うスペースの広さについても、事前に事業所へ伝えておくと、当日の動きをあらかじめ検討してもらいやすくなります。

スタッフ同士の呼吸を合わせるには、一定の慣れも必要です。毎回異なるスタッフが担当する事業所よりも、ある程度決まったスタッフが継続して担当してくれる事業所の方が、連携がとりやすく、利用者にとっても安心感につながりやすい傾向があります。可能であれば、担当スタッフの固定について事業所に相談してみるのもひとつの方法です。

初めて二人体制の介助を利用する際は、緊張や不安を感じる利用者も少なくありません。介助を始める前に、これから何をするのかを声に出して説明してもらう、急に体を動かさず一呼吸置いてから動作に移ってもらうといった配慮があると、利用者の安心感が大きく変わります。こうした対応の丁寧さは、実際に利用してみないとわからない部分でもあるため、初回の様子をよく観察しておくとよいでしょう。

07ケアマネジャーと連携した体制づくり

二人体制の介助が日常的に必要な状況は、ケアプラン全体の中で継続的に検討していくべき事柄です。ケアマネジャーに相談すると、訪問介護での二人体制の介助方法や、福祉用具(スライドボード、移乗用リフトなど)の活用など、外出時以外の場面も含めた総合的な視点でアドバイスをもらえます。

身体状況は時間とともに変化することがあるため、これまで一人体制で対応できていた方も、状態の変化によって二人体制が必要になることがあります。逆に、リハビリなどによって状態が改善し、二人体制が不要になることもあります。定期的なケアプランの見直しの際に、外出時の介助体制についても話題に出し、現在の状態に合った対応を確認しておくとよいでしょう。

家族だけで抱え込まず、ケアマネジャーや介護タクシー事業所、訪問介護のスタッフと情報を共有しながら、無理のない外出の体制を整えていくことが、長く安心して利用を続けるための鍵になります。

外出の頻度が多い方の場合、二人体制の手配自体が家族の大きな負担になっていることもあります。定期的な通院などであらかじめ日程が決まっている場合は、月単位でまとめて予約や体制の相談をしておくと、そのつど手配に追われることが減り、家族の負担軽減にもつながります。

介護は長期にわたることが多く、家族だけで完璧な体制を維持し続けようとすると、どこかで無理が生じてしまいます。二人体制の介助が必要な状況こそ、周囲の専門職やサービスを積極的に頼り、家族の負担と利用者の安全のバランスを取りながら、持続可能な形で外出を続けていく工夫が求められます。

FAQ

このガイドのよくある質問

普段介護に関わっているケアマネジャーや、訪問介護のホームヘルパーに相談するのが確実です。日頃の介助の様子を把握している専門職の見立てを踏まえたうえで、介護タクシー事業所に具体的な状態を伝え、対応可能かどうかを個別に確認するとよいでしょう。自己判断だけで決めず、専門職の意見を取り入れることが安全につながります。
家族が同乗して一人分の介助を担う、訪問介護のホームヘルパーに同乗してもらうといった代替策があります。また、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談すると、対応可能な事業所の情報を教えてもらえることもあるため、早めに相談し、複数の候補を確保しておくことをおすすめします。近隣地域まで探索範囲を広げてみるのも有効です。
普段の介助方法を事業所のスタッフと事前にすり合わせておくことが大切です。方法が食い違うと、かえって負担が増えたり事故のリスクが高まったりします。また、家族自身の体力や怪我のリスクも考慮し、無理をしない範囲で分担することを心がけ、難しいと感じたときは遠慮なく事業所や専門職に率直に早めに相談してください。
「基本は一人体制で対応できるが、体調によっては二人体制が必要になることがある」といった形で、幅を持たせて伝えておくとよいでしょう。当日の体調を予約時や当日の連絡で改めて共有すると、事業所側も柔軟に体制を調整しやすくなり、無理のない安全な介助につながります。日頃から体調の記録をつけておくと、伝える際にも役立ちます。

Sources

参照・確認する一次情報

制度や費用は変更されることがあるため、公式情報と事業所の資料を確認しながら更新します。

Related

あわせて読みたいガイド

FREE CONDITION CHECK

ガイドの内容をもとに、確認事項を整理できます

AIコンシェルジュは準備中です。 公開までは、検索での絞り込みと、各事業所ページからの問い合わせをご利用ください。

事業所を探す気になる事業所へ直接問い合わせ